ハリウッドスターの主流はエコカー(米・カリフォルニア州)
記事 兵庫三菱Web編集局 A.Nabeshima 2015.09.02 配信
1.ディカプリオもブラピも
アメリカと言えば「車社会」。これまで紹介してきたヨーロッパの国々と違って、環境対策のイメージはなく、まだまだガソリン車の割合が圧倒的に多い国です。ですが、世界のトレンドを生み、セレブが多く住む、ロサンゼルスやサンフランシスコのあるカリフォルニア州は、環境意識が高く、エコカーに関心が集まっているようです。google創立者ラリー・ペイジや俳優のレオナルド・ディカプリオ、ジョージ・クルーニーなど、多くのセレブがハイブリッドや電気自動車を所有しています。ハリウッドで行われる一大イベント、アカデミー賞授賞式では多数のスターが環境に優しい車で登場するのが主流になってきていまるそうです。
2.セレブが乗ってるエコカーいろいろ
セレブがどんな車に乗っているか、調べてみました。
- ラリー・ペイジ (テスラロードスター)
- セルゲイ・ブリン (テスラロードスター)
- パリス・ヒルトン (GMC Yukon Hybrid)
- ブラット・ピット (トヨタプリウス,テスラモデルS)
- キャメロン・ディアス (トヨタプリウス,テスラモデルS)
- ジョージ・クルーニー (Tango 600,テスラモデルS)
- シャーリーズ・セロン (レクサス SUVハイブリッド)
- レオナルド・ディカプリオ (トヨタプリウス, Ford Th!nk, Fisker Karma,テスラモデルS)
- マット・デイモン (テスラモデルS,トヨタプリウス, レクサス SUVハイブリッド)
- トム・ハンクス (トヨタプリウス, eBox, RAV4 EV)
- ベン・アフレック (Lexus LS Hybrid →テスラモデルSへ乗り換え)
- オーランド・ブルーム (トヨタプリウス)
- ダスティン・ホフマン (トヨタプリウス)
- ジュリア・ロバーツ (ホンダ EV →トヨタプリウス→テスラモデルSへ乗り換え)
- ウィル・スミス (テスラモデルS)
- スティーブン・スピルバーグ (テスラモデルS)
アメリカでは現在、電気自動車会社テスラモーターズが製造・販売するセダンタイプの電気自動車「テスラモデルS」が圧倒的に人気のようです。ちなみにオバマ大統領は、フォード・エスケープ・ハイブリッドに乗っているそうです。
ソース
- In Pictures: Celebs' Green Cars
- Which Famous Celebrities Drive an Electric Car?
- 20 Celebs You Wouldn't Guess Drive A Prius
3.カリフォルニア州の取り組み
カリフォルニア州は、現在全米において自家用EVの販売台数が最も多い州で、通勤や買い物などの都市圏の移動に活用されています。ハリウッドスターのシュワルツェネッガー前州知事の政権下、2050年までに1990年比で8割減の温室効果ガス排出量を達成するという目標が立てられました。現在は「2025年までに排出ガスを出さないゼロエミッション車を150万台に増やす」という目標に向け、以下のような取り組みを行っています。
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ゼロ・エミッション規制
州内で一定台数以上自動車を販売する自動車メーカーに対し、一定比率のEVやプラグインハイブリッド車等の販売を義務付けるZEV(Zero Emission Vehicle)規制が行われています。カリフォルニア州で販売する自動車の14%はエコカーが義務づけられ、達成できなければ罰金を払うか、他のメーカーにクレジットを買わなければなりません。(ソース:米カリフォルニア州のEV対応)
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エコカー優先レーン
アメリカの高速道路には、「カープールレーン」というものがあり、朝夕のラッシュ時には、2人以上(場所によっては3人)が乗車している車のみ優先的に走れる車線があります。カリフォルニア州では環境対策として、EV、PHV、天然ガス車など一定の基準を満たしたエコカーであれば1人乗りでも走行できるようにしました。(ソース:シリコンバレーで見たエコカーの未来)
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EV・水素ステーションの整備
現州知事のブラウン知事は2012年、米電力大手NRGエナジー との合意により、1億2000万ドルを投じてEVの充電施設1000カ所を同州に設置すると発表しました。また水素ステーションの普及にも力を入れており、2015年1月にはカリフォルニア州内で8か所のステーションがオープンしていますが、さらに建設中・計画中のステーションは現在49か所あります。(ソース:カリフォルニア州知事、電気自動車の使用拡大に向け法案署名)
おまけ
カリフォルニアと言えばセレブの住む街というイメージで、エコカーもそのような富裕層向けの施策だろうと思っていました。ですが、富裕層のEV購入補助金をカットし、その分を中低所得者に増額してEVを購入しやすくしたり、低所得者向けにEVカーシェアリングを設置するなど、中低所得者層への普及も目指しているそうです。
三菱自動車のアウトランダーPHEVやiMiEVは来年度よりアメリカでの販売が開始されます。車社会アメリカで電気自動車はどのように浸透していくのか、今後も注目したいと思います。(ソース:米カリフォルニア州、EV購入補助金を富裕層に対して制限 中低所得層には増額)